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闘魂 サバイバル生活者のブログ

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陰謀論との出会い

陰謀論との出会い


晴耕雨読「寄生性と知的謀略」を読んで印象に残ったことがある。

輸出万歳になると共同体の利益はないがしろにされて、共同体の成員はいつしか生産に従事させるだけの手段に堕してしまうようになるという趣旨の一節がそれだ。

全体の論旨もなかなか面白いものがあるが、この一節は、なるほど輸出中心で、あくせくするばかりで、ゆとりある生活なんて結局訪れなかった日本の不幸を言い当てている。

いまや労働の現場は混乱の極みである。

輸出中心の財界のいう通りにすると共同体はどうなるのか。彼らは利潤を追求するが、家族や地域といった共同体の利益なんて一顧だにしない。彼らにとっては輸出の手段として労働者がある。

もともと関心の中心にあるのは共同体ではない。あるとしても先に来るのは輸出だ。いかに効果的に労働力を投入するか。もはや共同体には労働力商品を介した二次的な位置づけしか与えられない。

輸出は輸入国の幸せに化ける。

そもそもなんのための輸出しなきゃならないのだ。外貨獲得か。円暴落の防波堤か。そんなマクロのことは知らない。貿易黒字が米国に還流して、米国の消費を支えてきた。いままでは。働いて金を稼ぐことは無条件に善だと言い切れるか。

生産なんてつまらない。消費こそ幸せの源泉だ。金利=悪というムスリム的倫理もいい。こう考えることだってできる。

われわれに求められているのは逆転の発想かもしれない。

       *       *       *

きょうの夕刊2面に連合の会長が同友会に日雇い派遣禁止を求めたとの記事が出た。

同友会にすれば、ワーキングプアを生み出す非正規雇用の問題を認めるのはやぶさかではないが、いきなり禁止とするのは、短視眼的に結果平等をめざすことであって問題の本質的な解決にならないらしい。

労働者の人権を無視して、短視眼的に株主資本主義に走っている経営者のお言葉である。問題の本質的な解決とは何か。

多分、グローバリゼーションによる資本と財の自由な流れが念頭にあるんだと思う。メガコンピティションに打ち勝つためには10年の歳月をかけて創造した非正規雇用労働者市場を維持しておきたい。

要するに問題の本質的な解決とは中国と比べて高すぎる日本の人件費を中国並みにすることか。アホちゃいまっか?財界の卑しさを憂うわ。

デフレが嫌だから、物価水準は現状のままにして、人件費だけを中国並みにしたいとか、お前らの話をまともに聞いていたら自殺者が年3万人を超えるのも当然だと思える。

そもそも金融資本と軍需産業が牛耳る米国は広大な土地と豊富な労働力が特徴だ。米国と日本は基礎的な条件が全く異なる。欧州の方がまだ参考になるんではないか。

同じアングロサクソンでも英国などは、これまた同じく新自由主義路線ではあっても、医療費は無料だし、大学まで教育費はタダだという。何なんでしょうかね、この違いは。

きっとストックが違うんだよなぁ。

中国と競争するというけれど大事なのは棲み分けだ。経営者には中国と日本は基礎的な条件が同じだと見えるのか。各国が独自の自然な強みで勝負するのが自由貿易体制の真骨頂ではないのか。

せっかくストックを築いておくべきタイムラグがわずかだが残されているというのに共同体の利益を考えたことがないのか。非国民でんなぁ。

戦略的に構想を練るという発想が全然なく、利潤追求のために弱者を食い物にし、共同体の利益を後回しにする。短視眼的な思考しかできない人たちを相手にしていてはダメだ!

こうなったら同一労働同一賃金を法制化するしかない。ノーワークノーペイ原則の延長だと思えば予想の範囲内だし。労働基準法みたいに思いっきり罰則を付ける。

もともと労働組合と経営団体が話し合う筋合いのモノでもあるまい。政治的に解決せなアカンということだ。

       *       *       *

4つの目で世の中を考える「みんな騙されてる、お金の仕組み」(2011.06.04リンク先が消えたため再リンク)をリンクしておく。

ビデオを見たけれどよくわからなかった。国際金融資本はトンデモ本の話だと思っていたが、結構説得的な仕上がりになっていたし…。

あまり深追いしても現実の生活と直接関わりないので、仕方ないことだが、こういう話もあるということは知っておくべきだろう。

さて、年金横領の話がまた新聞で取り上げられていた。4億円に上る合計150件の横領ケースなのだが、こうなると話は年金だけではなくなってくるよね。

たとえば、国民健康保険。

年金同様市町村が保険料を預かっている。しかも年金と違って、保険料と給付のリンクは見えにくいというか、リンクしてないから、やっても発覚しない。

信用できない公務員のことだからもしかして…。

こう考えてくると保険料だけでなく、税金だってわからなくなってくる。公務員に金を任せるとほんとロクなことがないよなぁ。

1000兆円の財政赤字だって、公務員に税金という金を任せておいたから生じてしまったものだともいえる。

しかしねえ…。冒頭のビデオは、借金が信用の源泉だというからわけがわからなくなる。だけど地球環境の観点から利息さえやめれば正義にかなうみたいな。

日本銀行の株主は一体誰なんだろう。

4つの目で世の中を考えるさんによれば、ロスチャイルドが悪の根源であるみたいな感じだが、そんな単純なモノでもあるまいと思われる。根拠はないが、直感でいうとこうなる。しかし、晴耕雨読さんもパワーエリートという表現で似たようなことをいっていたしねえ。

けど、決定論というか、メタレベルの視点に立つとすべてにバイアスがかかって見えるんだよなあ。

確かなのは、真偽は証明しがたい上、たとえ真実だとしても話が途方もなく大きいから問題点を具体的な目標にブレイクダウンしていくのが難しいこと。問題の立て方にも工夫が必要だということだ。他人事としてではなく、策士として関与していくんなら考えるよね。

話は逸れた。

公務員の年金横領は決して許されるものではない。財政規律もあってしかるべきだと思われる…。

権力者のモラルハザードや海外との談合が怖いわ。彼らは失政しても責任とらんし、尻拭いするのは我々凡夫やからね。

それにしても中央銀行の独立は政府による紙幣の乱発をふせぐために必要なんだと思っていたんだが、さっきのビデオがやはり気になる。

ついでなので、4つの目…さんのコメント欄で話題になっていたエンデの遺言をリンクしておこう。もうひとつおまけでアンチロスチャイルド同盟も。




2007年9月24日  根賀源三


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